第44回「人文知」コレギウム
開催日時
2025年7月16日(水)15時00分~17時00分
開催場所
竞彩足球app下载1階 大会議室
概要
富山大学竞彩足球app下载では、この度、第44回「人文知」コレギウムを開催いたします。
15時00分~16時00分
福島 亮(フランス言語文化?講師)
「ことばの汽水域を漂う——「第三世界」文学=思想の超域性」
かつて「第三世界」と呼ばれたアメリカス(複数のアメリカ)、アフリカ、アジアの文学や思想について、一地域に限定されない「超域的」な出版流通や受容に着目して再考するとどのような地平が拓けるだろうか。このような問いに答えるべく、本発表では以下の三つの事例を検討する。まずは、フランス領カリブのマルティニック島で生まれた詩人?政治家エメ?セゼール(1913?2008)のネグリチュード運動、次いで、同じくマルティニックで生まれながらもアルジェリア戦争に身を投じた思想家フランツ?ファノン(1925?1961)の政治的=思想的闘争、そして最後に、この二人の言葉を「運動情報」として紹介した日本のレボルト社が刊行していた雑誌『世界革命運動情報』(1967年から1972年まで刊行)の翻訳?重訳活動である。これら三つの事例を検討することで、運動としての「第三世界」を現在あらためて検討するための課題と展望を提示したい。
16時00分~17時00分
髙城 隆一(日本語学?講師)
「鹿児島方言における音節末の中和現象」
鹿児島市方言など鹿児島県本土の多くの地域の伝統方言にはa?「秋」やku?「口」のように子音で終わる語が多数観察されることが知られている(?は声門閉鎖音を表す記号で、驚いた時に発せられる「あっ!」の「っ」のような音を表す)。これらの語の多くは通時的には狭母音iもしくはuを末尾に伴うものである。本発表では大隅半島東部に位置する肝属郡肝付町内の旧内之浦町地域で話されている伝統方言に特に着目し、同方言の音節末に観察される子音の概要とこれに関連する「中和」と呼ばれる現象の詳細を報告する。
備考
- 本研究会は対面で開催いたします。オンライン配信はございません。
- 一般の方や学生の聴講も可能です。多くの方々のご参加をお待ちしております。
- 参加費は無料です。
お問い合わせ
富山大学五福高岡地区事務部人社系総務課(竞彩足球app下载担当)
- TEL:076-445-6131
- E-mail:
- ウェブサイト:富山大学竞彩足球app下载